こちらのブログやこちらのブログで取り上げられていて面白そうだったので読みました。
渡辺淳一『花埋み』
女性が医師になることを禁じられていた明治維新の日本で、初の女性医師になった荻野吟子の生涯を描いた小説です。
痛快なヒーロー伝説では全くないです。何かを成し遂げた人の物語は、多くの場合ポジティブな印象を与えるものですが、この本は、屈辱、悔しさ、偏見、血の出るような努力、葛藤、むなしさ、さみしさ、といった単語を並べて感想文が書けるような内容でした。
時代の先を行きすぎる人は、幸せとは縁遠い人生を送らざるを得ないのかな、なんて思いましたよ。
その他の感想
・ 女性差別がすごい!
昔の小説などから伺い知ってはいましたが、吟子が偏見に体当たりしているだけにその根元にある女性への差別が赤裸々に浮き彫りになっています。
「昔の日本はよかった」なんて言う人がいますが、それは『竜馬が行く』とか『細雪』とかしか読んでないからですよ。
・ 政治家が若い!
国の体制が根本から変わったときだからか、政治家が若いです。
文中に「飛ぶ鳥を落とす勢いの」森有礼が登場しますが、当時29歳。
現在だと考えられないですよ。
面白くて一気に読めますよ。おすすめです。
○●○つぶやき●○●
年度末(関係ないですが)なので、ものを捨てたり持ち物をリニューアルしました。心なしか空気が軽いです。
